MYクラブの特性を知ろう!
私の店は練習場の中にあるのでいろいろなお客様のご不満が聞こえてきます。その中でも一番多いのが、他のお店で買った念願の最新クラブが「どうもしっくりこない。このクラブは俺に合わない」というボヤキ(苦笑)。
貴方は・・・こんな経験がありませんか?
その理由をご説明します。
A)そのクラブが貴方の体力もしくはスイングに適していない場合。
B)そのクラブが本当は貴方にベストフィットしている場合。
Aの場合は単純です。貴方の選択ミス。これを売った販売員にも責任があります。これ以上このクラブを使い続けることはおやめになったほうが良いでしょう。スイングを崩して貴方のゴルフがめちゃめちゃになります。
Bの場合は貴方の思い違いが原因です。そのクラブが持つ本来の性格と、貴方がそのクラブに抱いたイメージの相違から生じました。
例えば、Mさんがミズノのプレサージュをお買いになったとします。Mさんは本来スライサーなのに、インパクトで手首をこねて(コックをほどいてヘッドを走らすこととは違います)フックボールを打つスイングが身についています。
Mさんはプレサージュをワイドスポットで方向性の良いクラブだというイメージを持ってお買いになりました。ところがこのクラブはつま先上がりのライでボールを打つようなつかまりの良さ(アップライトなライ角=スライスしにくさ)を実現した物なのです。そのため、Mさんが打つと今まで以上にボールが左へ飛んでしまい、お困りだったのです。
そこで私はMさんにプレサージュのつかまりの良い性能と性格をご説明させて頂きました。これによりクラブに対する正しいイメージが認識できたMさんはご自分のスイングの欠陥(手首のこね)に気付き、スイングの改善に努めたのです。その結果球筋が安定し、プレサージュはMさんのかけがえのない武器となりました。
ご理解いただけたでしょうか。私はメーカーがまじめに作ったクラブは全て良いクラブだと信じています。しかし、それを使うユーザーが思い違いをしていたらクラブはその性能を発揮できません。難しいけれどそこにクラブ選びの醍醐味があります。
私たちゴルフショップの販売員は良いクラブをゴルファーの役に立つ道具となるようにクラブの持つ性能と性格をお伝えする、ゴルフクラブというハードとイメージというソフトをすり合わせる作業、それが一番大切な仕事だと思っています。Mさんの場合はそれが欠けていたためベストフィットなクラブにならなかったのです。